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2013-03-08

言わなければよかったのに日記

中公文庫から出ている深沢七郎のエッセイ集です。
上京した際に品川の地下鉄駅の本屋さんで購入しました。
帰路のつれづれにちょっと目を通すつもりが…ぐいぐいと引き込まれ、一気に読了してしまいました。
言わなければよかったのに日記

時代は昭和三十年代、高度経済成長のまっ只中…粗暴で無秩序な中にも家族愛のぬくもりのあった時代です。
お見合いなんてのも、当人以上に周りが世話を焼いてくれて、親同士にパートナーを選ぶ決定権があった時代なんて…そういえばそんな時代だったのかな?

文中、やたら白痴とか精神薄弱とか、今なら眉を顰めそうな表現も見られますが、当時は普通に“頭が悪い”という意味で使われていた気がします。

「楢山節考」で一躍世間の脚光を浴びたものの、その後の立ち位置に戸惑う作者のぼやき…衒いのない文章があなたの胸にも、独特の足跡を残してくれるでしょう。
ぜひ一読をおススメします。

それにしても、深沢七郎といえばあの、今や伝説となってしまった「風流夢譚」、全集にも収録されておらず、どんな作品なのか気になります。

で、検索をかけるとありましたありました!
風流夢譚

330円で読めるそうです。
電子書籍化の経緯はこちら“幻の小説「風流夢譚」を電子書籍化した理由

被害者が謝罪するという失態を演じてしまい、その後の表現の自由を大きくゆがめてしまった事件の顛末は
こちら「風流夢譚事件

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2011-04-05

海野十三 敗戦日記

先日未来展を観に行ったついでに、S市の紀伊国屋の復刻版コーナーで海野十三(うんのじゅうざ)の文庫本を発見!
さっそく購入して来ました。
寄る年波と右目の不具合で、最近は、根を詰めて読書するのもなかなか辛いのですが、一気に読了しました。
うんのじゅうざ110405
海野十三と言えば知る人ぞ知る戦前からのSF作家です。
当時、SFは黎明期…空想科学小説と呼ばれていました。
彼がいなければ星新一も小松左京も誕生していなかったというくらい…まさにSFの父ですね。

ちなみにペンネームの由来は「麻雀の必勝法は?」と聞かれて、「運の十さ!」と即答したことからとなっています。

氏は早稲田大学理工学部電気学科卒という経歴を持つ、SF作家としては異色の存在。
もちろん専門分野の電気工学では、当時、最先端の研究でも知られ、かなりの業績を残したマルチ人間でした。
いわば日本のアイザック・アジモフ…?

それはともかくこの本は敗戦直前の帝都空襲前後の生々しい体験を綴った日記…SFとは一切関係ない、日常の生活を記したものです。
日本軍上層部の戦争終結に対する判断の遅れが、B29の戦略爆撃や原子爆弾の投下を招き、灰燼と化した帝都、原爆による放射能の害…まさにSFが本当の現実になってしまった作者の嘆き…国家非常時の今と妙にリンクしたリアル感があります。

一読をオススメします。
ウェブの青空文庫でも閲覧できるようです。
海野十三 敗戦日記
赤字のところをクリックしてみて下さい。

画像左上の「十八時の音楽浴」はハヤカワSF新書…相当古い…昭和40年ころに購入して愛読し、長らく本棚に眠っていたものです。
表題作を含む短編集です。

2010-12-29

少年画報

少年画報1月号が届きました!
とはいっても昭和35年1月号の復刻版です。予想していたより鮮明な紙面にビックリ!これも最近のデジタル技術の進歩の恩恵でしょうか。昭和35年といえば1960年…半世紀前の雑誌です。チープなものほど現存数が少ないことから、当時物であれば“まんだらけ”では軽くウン万円の値が付くのでしょうネ(^^;

少年画報101229
おお!懐かしい!当時の小生は団塊の世代のご多分に漏れず、タップリ・ドップリと月間マンガ雑誌の虜になっていた世代です。少年週刊誌の「少年サンデー」や「少年マガジン」は既に発刊されていたものの、やはり別冊付録の魅力は捨てがたく、特に年末は発売を楽しみにしていたものです。
少年月刊誌といえば「ぼくら」、「少年」、「冒険王」、「おもしろブック」、レアなところでは「日の丸」なんてのもあったかな?とにかく戦後のベビーブームの真っ只中…子供向けの雑誌も出せば売れまくる時代…玉石混交、まさに群雄割拠、出版界にとっては濡れ手で粟…ゴールドラッシュが訪れたようなもの。子供相手の商売はどれも活気に溢れていて、今や当時の1/4しか子供がいないという氷河期とはぜんぜん時代が違いました。

実を言うと、当時の小生は付録に付いて来る紙で出来た組み立て模型を作るのが楽しみでした。たとえば幻灯機や日光写真、ゴム動力の車とか、プロペラ船…残念ながら少年画報には付いていないようです。

とにかく、当時は団塊の世代が巷に溢れて、どこの街角にも子供たちの喚声が飛び交い、学年の分け隔てなく集団で路上で遊ぶ姿がみられたものです。空き地もいたるところにあり、カン蹴りや鬼ごっこ等、お金を使わずに遊ぶ方法はいくらでもありました。たまにお小遣いを貰うと、駄菓子屋に直行…スカばかりの怪しげな10円クジで一喜一憂していたものです。小生はというと…駄菓子屋で買うのはもっぱら模型飛行機の組み立て模型…いわゆるタケヒゴ製の「ライトプレーン」でした。


ちなみに漫画家でいえば杉浦しげる、大友あきらなどのシュールな画風が好きでした。他にも若月てつ、カゴ直利、あさのりじ…なんて作家も気に入っていました。
背番号ゼロ101231
寺田ヒロオの「背番号0」や板井れんたろうの「豆チョコ…ポテト大将?」なんてのも毎回楽しみに読んでいた記憶にあります。

当時の少年雑誌のことを話し出せば一晩語り明かしても足りないくらい…自分へのご褒美にぜひ、皆さんもいかがでしょうか。

2010-12-19

ライト兄弟とスカイスクリュー

ライト兄弟101219#3
久しぶりにライト兄弟の本を読み返してみました。思えば小学生のころ書いた偉人伝の読書感想文が「ライト兄弟」でした。
時まさに1903年12月17日のこと…人類初の動力飛行に成功したライト兄弟の伝記は、飛行機好きの小生にとっては、読む度に感動が甦ります。年々関連蔵書が増えていきます。
映画化の話があってもよいとは思うのですが…未だに1本も映画化されていないのは残念!やはり、あの事件の影響…2001年の9・11かな?それと…100周年にあたる2003年当時には国内外を問わず、ライトフライヤー1号機のレプリカを飛ばそうと、さまざまなプロジェクトがありました。しかし、関係者の必死の努力にもかかわらず、ことごとく失敗!結局、未だに1機も満足なフライトが出来ていない…ライト兄弟以外にはフライヤー1号機は飛ばせないという『ライト兄弟の呪い』なる、都市伝説まで飛び出して…?

それはともかく、伝記の中で父親に買ってもらった「ヘリコプター」なるものが気になりました。後に兄弟が飛行機にのめり込む元となったシロモノなのですから、一体どんな形をしていたの気になります。
ライト兄弟101219#2

マンガ版ではこんな形をしています。果たしてホントかな?
富塚氏の記述では
ヘリコプター101219
ふーむ、どうやら上だけではなく下にもプロペラが付いていたようです。

『ライト・フライヤー号の謎』の著者鈴木真二氏の記述によると
ヘリコプター101219#2
ちなみにぺノーのゴム動力機はほぼ現今の模型飛行機の形に近かったようです。
ぺノーのゴム動力機101219

ところで、マンガ版のヘリコプターは市販のゴム動力キットの『スカイスクリュー』にソックリ!
スカイスクリュー101219#2 スカイスクリュー101219
確か、このキットは現在でもリンク先の(株)ヨシダで市販されていますので興味のある御仁はお試しあれ。ワインダー(ゴム巻き器)でしっかり巻くと、思わぬほど上昇してビックリします。ヨシダのHP内の「スカイスクリュー」で検索してください。ネットでも購入できます。

2010-11-27

絶滅寸前季語辞典

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久しぶりの「本との出会い」シリーズです。この筑摩文庫「絶滅寸前 季語辞典」は最近読んだ本の中ではオススメです。生活習慣の変化で絶滅寸前となった歳時記を、夏井いつきさんの類い稀な洞察力によって、先人の俳句や、彼女自身の作品を交えて、分りやすく解説・・・堅苦しい俳句のジャンルでありながら、一読するや抱腹絶倒、肩の凝らない季語の世界の面白さを堪能できます。あなたもぜひ一冊、枕元にどうぞ!
ハードカバー版はだいぶ以前に出版されていたらしいのですが、寡聞にして知りませんでした。

絶滅危惧季語辞典
蝿取りリボンとか、蝿帳なんか、そういえば最近見なくなりましたね。
っていうか、蝿そのものもめったに見かけない。
最近といえば、徳舜瞥山の山頂にやたら蝿が多くて閉口した記憶ぐらいしか・・・エゾシカの屍骸でも近くにあったのかな?

ちなみに、亡くなった母親がよく使っていた言葉に「ムシノコ」というのがあったっけ・・・あれは『虫の子』、それとも「虫の粉」?
魚の干物などに生みつけられた、いわゆる蝿の卵のことです。成長して動き回る幼虫のウジとも違い、他に表現する言葉が思いつきませんが、何処かの方言だったのでしょうか?
小生の子供の頃は、もちろん各家庭に冷蔵庫もない時代・・・ムシノコの付いた食品を、そこだけ払い落として食べるなんてこともありましたが、最近の子はそんなもの口にしないのでしょうね(^^;


2010-05-13

chambermaid(その2)


その後、You Tubeでjoshuawfinn さんのチャンネルにこのChambers R-1(Chambermaid)のゴム動力機(たぶんeasy built社のキットでしょう)のフライト画像が見つかりましたので、貼り付けときます。
安定した姿勢で、なかなかよく飛んでいます。
Thank you very much for your splendid flying “ Chambermaid ”, joshuawfinn .

the air raser
Chambermaid(チェィンバーメイド)はアメリカの1930年代のエアレーサーとして名を馳せました。
組み立てる前にざっとその概略を調べてみるのも一興です。リトルベランカで以前に購入したエアレース関連の資料本“The Air Racer”が役に立ちます。
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細長い胴体に異様に小さい主翼・・・高翼面荷重は、いかにもスピード重視のレーサー・タイプです。
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英文を読むと・・・なになに、チェィンバーメイドは“THE1938 NATIONAL AIR RACES” のためにラッセル・チェィンバーズによって製作され、qualifying run(資格認定飛行?)の後の着陸の際に激突大破し、機体もろともパイロットのチェィンバーズ氏の命も失われた・・・かな?
エアレースにしのぎを削るあまり、極限までのエンジンのパワーアップと機体の軽量化による強度不足と高翼面荷重による着陸スピードの過大でクラッシュとは・・・当時は機体とともに多くのパイロットも失われた、航空機開発の黎明期でした。
ちなみに、当時はフラップというもので翼面積を増やし、着陸スピードを下げる工夫はまだ採用されていなかったのかな?第二次大戦開始の直前ですから、既に戦闘機には標準装備されていたはずです。

※おことわり
chambermaidの発音は最初の“a”が二重母音のエィなのですが、カタカナ表記するとイマイチしっくりいきません。表記によっては“チェンバーメイド”としているのもあるようです。
ちなみにchambermaidの意味はホテルの「客室係」の意味だそうです。
chamberはもともと“部屋”の意味なので、内燃機関の専門用語では“燃焼室”や“マフラー”など、それぞれの役割を持つ空間を意味します。
chambermaidには“燃焼室のメイドさん”てな意味もあるのかな?chambers氏の本名とも引っ掛けて、なんとも洒落たネーミングです。

2010-03-14

ベティ・ブープ DVD2枚組みセット

ベティ・ブープ
ベティ・ブープは1930年代に一世を風靡したアメリカのアニメのキャラクターです。
コミカルな容貌が日本人にもあまねく知られているわりには、そのセクシィさゆえに、ミッキー、ポパイやフィリックスのように戦後に子供向けにリメイクもされず、キャラクター性が謎の存在でした。それがこの宝島社の980円シリーズの2枚組みDVDで誰もがお手軽な価格で余すところなく楽しめます。
ベティ・ブープの魅力が溢れ、はっきり言ってオススメのDVDです。どこかマリリン・モンローを髣髴とさせるのは戦後生まれの私だけの感想でしょうか?ちなみにマリリン・モンローが女優として活躍したのはずっと後・・・戦後のことです。

ところで当時のアニメーションは生物、無生物を問わず、自由な発想の元に擬人化がされていて生き生きと動き回り、まるで万物に命が宿るアニミズム・・・現今の型にはまったアニメを見慣れている目には実に新鮮に見えます。あえて言えば子供の頃にファンになった杉浦茂の漫画に近い。

あと、全編ジャズのリズムで構成されていて実にテンポよく、ミュージカルのようにストーリーが進行します。当時のジャズバンドの実写も挿入されていて、ジャズファンならずとも興味深いシーンが満載です。

ベティ誕生の経緯や一話一話のエピソードをもっとよく知りたい御仁には筋金入りのベティ・ブープファンを自認する筒井康隆の「ベティ・ブープ伝」もオススメです。
現在のところ絶版で、古書市場でしか入手できませんが、DVDを観終わった後に読むもよし、前に読むもよし・・・
ちなみに筒井氏が原稿を書いた時点でのソフトは、日本で市販されているビデオテープはあったのでしょうか?もしかすると8mmや16mmフィルムを元に書下ろしているようです。
もちろんDVDなんて影も形もなかった時代・・・隔世の感があります。

2009-11-01

日本陸海軍機大百科

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「日本陸海軍機大百科」790円というので、創刊号だけ買ってみました。
零式艦上戦闘機二一型です。
スケールは1/72でもなければ1/144でもなし・・・1/87という、あまり聞いたことがないスケールですが、ダイキャスト製でずっしりと重く、なかなかのディティールを再現しています。
しかし他の機の通常価格は1,990円なので、続けて購入しようとは思いませんが、気に入った機体は揃えてみようかな?
ゼロ戦21型

2009-10-30

「DVD実話零戦」

ゼロ戦
またまたゼロ戦関係・・・ブログネタも見つからないので、本の紹介でお茶濁し(^^;
マイウェイ出版のDVD付き戦闘機解説本です。決して先の大戦賛美者ではありませんが、少年時代はこれでもかこれでもかと、戦艦大和やゼロ戦のプラモデル作りに明け暮れたものです。団塊の世代にとって、ゼロ戦にはやはり特別の思い入れがありますネ。
ユニオンのゼロ戦二一型やトイラジではその雄姿を体験済みですが、いずれは本格スケールR/C機のフライトにも挑戦したいものです。

この本はメカニズムの解説や時代背景にも詳しく、実写DVD付きで750円という価格はお買い得です。ただ、ゼロ戦のフライトシーンの撮影が素人なのか、機材が悪いのか、DVDダビング技術が悪いのか、やたら画像がブレまくり・・・頭が痛くなります。望遠レンズによる手ぶれなのでしょうか?
ま、それでも2機のゼロ戦がランデブー飛行するシーンは見ものです。1冊お手元にあっても損はないと思いますので、おススメです。

ちなみに以前にもこのブログでアップしましたTAIYOのTOYラジ「ゼロ・ファイター」をオブジェとして置いてみました。よく似合います(^^;

2009-03-27

北海道の手づくりおもちゃ

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またまた本の紹介です。書店に行くたびに2、3冊は買い込んでくるので、とても全部はご紹介できませんが、できるだけアップしていきます。
「北海道の手づくりおもちゃ」はもちろん地元の出版社によるものですので、遠方の方はネットでご購入下さい。ご購入はこちらから是非どうぞ。
ビックリするのはその良心的な価格です。なんとこのB5判で630円!出来るだけ多くの子供たちに買ってもらおうという、涙ぐましい企業努力の賜物です。
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しかし、うがった考えをすると、いかに今の子供たちがこういった手づくりおもちゃとはかけ離れたバーチャルな世界(ネットやゲーム)に嵌っているかの裏返し的な商品です。
昔はこんなおもちゃは、本がなくたって自然とお父さんやおじいちゃんから実地に教えてもらえたものなのです。自身、ゴム鉄砲は父親から作り方を教えてもらい、達人の域まで腕が上達したものです。
ただし竹とんぼや水鉄砲など、他のアイテムは北海道に竹が自生しないことにより、素材の入手困難・・・骨組みに竹を使う、お正月の凧の自作さえままならなかった記憶があります。
しかたなく、角材で骨組みを作る西洋凧・・・いわゆる箱凧を作って、町内の凧揚げ大会で何度も賞を頂きました(^^)/
今ではホームセンター等で竹の入手は容易いですが、まさに隔世の感がありますね・・・歳がバレバレ!

若いお母さんにお願い!是非この本を購入して、子供たちに手づくりおもちゃの面白さと創意工夫の楽しさを教えてあげて下さい。
いたずらに金儲け主義のハッタリ商法の進学塾なんかに通わせて、分かりやすい偏差値だけで人間を判断することより、創造力、想像力、つまりオリジナリティを育てる教育こそが大事なのです。
戦後日本人が見失ってしまった大切な心がこの本にはあります。

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まとめ